一、甲辰日柱の総論
甲辰は甲木日主が辰土に坐すことを示し、辰は湿土で乙・戊・癸を含む。したがって、日主は同時に比肩(乙)、偏財(戊)、偏印(癸)の気を持つ。木は得令して根を通すことが重要であり、また調候(寒は火、燥は水)を要し、金官で木の勢いを規律する。土財は資源や現実を象徴する。
二、四季の運命解読
春(寅・卯・辰月)——木旺で得令
運命の特徴:
春は木気が最盛で、甲木は身旺となる。辰に蔵される印と比肩により、思考は活発で理想が大きい。ただし木が多すぎると「比劫争財」が起こり、官(金)による制御や食傷(火)での泄秀が必要。
仕事運:
- 教育、デザイン、ブランド企画、コンテンツ制作、園芸・林業など創意と企画力を発揮する分野に適す。
- 金運(官星で規律)や火運(食傷で才能発揮)が良い。水が多すぎると木が漂う。
- 偏財の戊土を制度(金)と商業化(土)で活かせば成果を得やすい。
結婚運:
- 男性命は比劫旺で伴侶と争いがち、譲歩と財務管理が必要。
- 女性命は身旺で官星弱ければ縁は遅く、金運や官星が力を得ると婚縁が良い。
健康運:
- 木旺で肝胆・筋膜・甲状腺に注意。辰の湿土で脾胃の湿困や疲労感が出やすい。
- 推奨:淡白な食事、ストレッチ、夜更かしを避ける。
夏(巳・午・未月)——火旺で土を生じ、財気が強まる
運命の特徴:
火旺により土が生じ、辰の戊土偏財が強くなる。財が集まり実行力も強いが、火が過剰だと「木が燃える」ので水で調候が必要。
仕事運:
- 商業・営業、飲食・観光、不動産・建設、運営管理、エネルギーなど実務・資源統合型の業種に有利。
- 財が集まるが投資過熱に注意。水や金運で成果と昇進が早い。
- 官星(金)が火に制されると規律を失い問題を起こす恐れ。
結婚運:
- 男性命は財旺で異性縁は増すが、家庭を軽視しやすくバランスが必要。
- 女性命は官星弱で結婚は遅れがちだが、金運により安定する。
健康運:
- 心火、血圧、口腔・皮膚乾燥、胃腸の熱症に注意。
- 推奨:水分補給、刺激物・酒を控える、酷暑を避ける。
秋(申・酉・戌月)——金旺で木を制し、官印相生
運命の特徴:
秋は金旺で官星が強く、甲木を制御し秩序と判断力が高まる。これに印星(水)が加われば官印相生となり、名誉と地位が伴う。
仕事運:
- 公務員、金融、法律、監査、警備、金属・精密産業に適す。
- 官と印が揃えば資格・専門職で安定。殺が重く印がなければ圧力と変動が多い。
- 火食傷があればデータ・コンテンツ分野で創意と規律を両立。
結婚運:
- 女性命は官星旺で安定した伴侶と縁がある。
- 男性命は官星過剰で伴侶に厳しすぎる傾向があり、包容力が必要。
健康運:
- 肺系、皮膚乾燥、鼻咽喉に注意。金旺で筋骨緊張や肩首の不調が出やすい。
- 推奨:規則正しい生活、水分補給、穏やかな運動。
冬(亥・子・丑月)——水寒で木が漂い、火土で調候
運命の特徴:
冬は水旺で寒湿。「寒木は火を要す」。辰は水庫で湿寒を助け、火土がなければ考え多く実行は難。丙丁火と戊土があれば実行力と成果が増す。
仕事運:
- 研究、IT・プログラミング、デザイン企画、コンサル、教育、貿易、医療に適す。
- 火運(表現力)や土運(現実化)で成果が顕著。水過多で遅延しやすい。
- 印旺で学習力は強いが、完璧主義や優柔不断に注意。
結婚運:
- 男性命は印比が重く、伴侶に高い基準を持つが表現が下手。譲歩と傾聴が必要。
- 女性命は官星が水に泄され縁が遅い。火土の運で婚機が開ける。
健康運:
- 腎・泌尿器、冷え、関節痛、湿気に注意。脾腎陽虚が出やすい。
- 推奨:早寝早起き、日光運動、温かいお茶や足湯、冷飲を避ける。
三、まとめ(用神整理)
- 春: 身旺は争いを避け、官・食傷で調整。
- 夏: 財旺は規律と調和が必要、投資過熱注意。
- 秋: 官印相生で最も貴、専門職・資格に強い。
- 冬: まず調候(火)、次に**現実化(土)**で安定。
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